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2020.11.12

国立遺伝学研究所と当社の共同研究成果がNature Communicationsに掲載されました

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ファイメクス株式会社(代表取締役:冨成祐介、所在地:神奈川県藤沢市、以下「当社」)は、2018 年 5 月より実施しております大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立遺伝学研究所(以下「遺伝研」)との共同研究の成果が、英国科学雑誌「Nature Communications」に 2020 年 11 月 11 日に掲載されたことをお知らせします。

論文タイトル: The auxin-inducible degron 2 technology provides sharp degradation control in yeast, mammalian cells, and mice
著者: A Yesbolatova, Y Saito, N Kitamoto*, H Makino-Itou, R Ajima, R Nakano, H Nakaoka, K Fukui, K Gamo*, Y Tominari*, H Takeuchi, Y Saga, K Hayashi, MT Kanemaki
(*当社役職員)

共同研究では、分子生物学・遺伝学の専門家である、遺伝研分子細胞工学研究室鐘巻将人教授と共同で、鐘巻教授が開発したオーキシンデグロン(Auxin-Inducible Degron, AID)法の in vivo 動物モデルへの応用を進めてまいりました。今回、AID 法を改良した AID2 を開発したことにより、これまで従来型 AID 法が活用困難であったマウス個体における AID2 の利用が可能になりました。本研究成果は、細胞生物学研究を一層加速し、さらにマウス個体を利用した研究や創薬研究に大きな波及効果を与えるものと考えられます。

当社代表取締役 CEO 兼 CSO の冨成祐介は次のように述べております。「鐘巻教授の AID技術を医薬品分野へ応用することにより、標的タンパク質の分解による効果をあらかじめ推定することができます。今回の論文発表は、より効率的な AID2 法の開発と in vivo 動物モデルへの適用に関する研究成果であり、より良い標的タンパク質分解誘導剤の標的を選択することが可能となります。当社独自の標的タンパク質分解誘導剤創薬技術「RaPPIDS™」と組み合わせることで、従来創薬困難とされてきた標的タンパク質の分解を作用機序とする画期的な医薬品の創出を進めて参ります。」研究の詳細につきましては、発表論文または共同プレスリリースをご覧ください。

・遺伝研プレスリリースの URL:
https://www.nig.ac.jp/nig/ja/2020/11/research-highlights_ja/pr20201111.html

【ファイメクス社について】
ファイメクス社は、タンパク質分解を作用機序とした新規医薬品の研究開発を進める創薬ベンチャー企業です。独自の E3 リガーゼ結合分子と創薬基盤技術「RaPPIDS™」を基に、これまで”undruggable (創薬困難)”とされてきたがん疾患に関連するタンパク質を標的とする複数の First-in-class 新薬開発プログラムを進めています。当社は、「RaPPIDS™」を社内プロジェクトだけでなく、国内外の企業、研究機関との共同研究に利用することで、幅広い医薬品ターゲットとアンメットメディカルニーズに対処し、世界中の患者さんと家族にとってのLife-saving medicine を提供して参ります。
https://www.fimecs.com/

【オーキシンデグロン法について】
オーキシンデグロン(Auxin-Inducible Degron, AID)法は、植物ホルモンオーキシン依存のデグロン配列を分解の目印として任意のタンパク質に付加することにより、オーキシン添加時に細胞内で標的タンパク質を迅速に分解除去する技術です。

【本件に関するお問い合わせ先】
ファイメクス株式会社
神奈川県藤沢市村岡東二丁目 26 番地の 1
E-mail:info@fimecs.com
Tel:0466-32-1169

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