ファイメクス株式会社(代表取締役:宇都克裕、所在地:神奈川県藤沢市、以下「当社」) は、当社が創出したIRAK-M*1タンパク質分解誘導剤(複素環化合物)の物質特許(出願番号: 特願2021-535473)について、日本における特許査定*2の通知を受領しましたのでお知らせします。
今回特許査定を受けた化合物群は、IRAK-Mタンパク質の分解を誘導する複数の新規化合物であり、当社が前臨床開発を進めているFIM-001もそのひとつです。本特許はFIM-001とその周辺化合物を包含する物質特許であり、本査定により、日本におけるFIM-001の知的財産権がより強固なものとなります。本件は国際出願に基づく各国移行の一環であり、現在、他の国・地域においても審査が進行しています。一部の国*3においては既に特許登録または特許査定を受領していますが、日米欧の主要国の中で特許査定がなされるのは日本が初めてです。
IRAK-Mは、自然免疫シグナルを負に制御するタンパク質として知られており、がん免疫抑制に関与すること報告されています。当社が開発したIRAK-Mタンパク質分解誘導剤は、IRAK-Mタンパク質に選択的に結合しその分解を誘導することで、がん免疫応答を活性化します。本剤は、近年主流となっている免疫チェックポイント阻害剤に抵抗性を示す動物モデルを含む複数のがん動物モデルにおいて、抗腫瘍効果を示すことが確認されています。
なお、今回特許査定を受けた化合物群は、当社が強みとする創薬プラットフォーム「RaPPIDSTM」から創出されたものです。当社は引き続き、RaPPIDSTMを活用した創薬研究開発を推進するとともに、知的財産の強化・拡充に取り組み、FIM-001をはじめとするパイプラインの開発及び将来的な事業化・パートナリングに向けた基盤構築を進めてまいります。
【用語解説】
※1 IRAK-Mについて
IRAK-M(interleukin 1 receptor associated kinase 3)は骨髄系細胞に特異的に発現する疑似キナーゼで、TLR/IL-1Rシグナル伝達の負の制御因子として、自然免疫の過剰な活性化を抑制する働きを担っています。IRAK-Mノックアウトマウスを用いた研究では、複数の腫瘍モデルで腫瘍増殖が抑制されることが報告されています。さらに、非小細胞肺がんやすい臓がんでは、IRAK-M発現レベルが患者予後と相関することが報告されています。これらの知見から、IRAK-Mの分解誘導は免疫抑制解除を通じた新たながん免疫治療ターゲットとして注目されています。
※2 特許査定について
各国特許庁の審査によって「特許権を与える価値がある出願発明である」と判断された場合に示される評価です。特許査定の後に特許料を納付することによって登録特許となり、該当する国において特許権が発生することになります。
※3 WO2021020586に基づく移行国のうち、中国、韓国、台湾、香港、ロシア、オーストラリア、メキシコで特許登録または特許査定を受領しています。
【ファイメクス株式会社について】
ファイメクスは、タンパク質分解誘導を作用機序とした新規医薬品の研究開発を進める創薬ベンチャー企業です。独自のE3リガーゼ結合分子と創薬基盤技術「RaPPIDS™」を基に、これまで “undruggable (創薬困難)” とされてきたがん疾患に関連するタンパク質を標的とする複数の新薬の研究開発プログラムを進めています。当社は、RaPPIDS™を社内プロジェクトだけでなく、国内外の企業、研究機関との共同研究に利用することで、幅広い医薬品ターゲットとアンメットメディカルニーズに対処し、世界中の患者さんと家族にとっての Life-saving medicine を提供して参ります。詳細はホームページ https://www.fimecs.com/ をご覧ください。
【RaPPIDS™ について】
RaPPIDS™ (Rapid Protein Proteolysis Inducer Discovery System) は迅速に標的タンパク質分解誘導剤を創出するための創薬基盤技術です。当社独自のノウハウとDiversity Oriented Synthesis により、標的タンパク質分解誘導剤の構成要素である標的タンパク質結合分子、リンカー、およびE3リガーゼ結合分子の最適な組み合わせを迅速に探索評価することが可能です。
【本件に関するお問い合わせ先】
ファイメクス株式会社
神奈川県藤沢市村岡東二丁目26番地の1
E-mail:info@fimecs.com Tel:0466-96-0261

